管理番号 | 新品 :20262720956 | メーカー | ドゴン・ドーナツ2連玉3種 剥落跡に銀化彩色 南部ドイツ製でと、古代ケルト指輪型 | 発売日 | 2024-10-30 | 定価 | 3,877円 | ||
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カテゴリー | ホビー・楽器・アート>>>美術品・アンティーク・コレクション>>>その他 | ||||||||
商品の状態 | やや傷や汚れあり |
小、中、やや大の、ドゴン・ドーナツの珍しい2連玉3個です。オランダ製で1700年代頃の制作とされるドゴン・ビーズのうち、ドーナツはドイツ製とも言われます。ドイツ南部は、新興ビーズ製造地のボヘミアとともに、広がる豊かな森林資源を活用し有力な産地となり、本品は、やや遅れて1800年代前半ころのビーズと言われます。 本品のうち、小さなドゴンは、多くがやや肌色を帯びた乳白クリアで胎は滑らかで、比較的後の制作です。中サイズは、わずかに青いクリアで巻き製法の細い巻き線跡も見え、気泡や気泡跡も多く、連結溝に白い粉状物質がほぼ一面に見られます。やや大では、乳白色が濃く細い巻き線跡も見られます。胎を覆う気泡崩れの孔や皺や。芯孔に白い粉状物質やパティナが入り、白い不透明ガラスに見えます。 白い粉状物質は、銀化しきっていない侵食痕とされ、ガラスの表面が粉状に剥離し始めたときに生じると言われます。やや大では、気泡跡の白い粉に銀色がわずかに見え、中サイズでは、穿孔面の細い巻き線跡や割れて剥落部分に、自然条件に恵まれたためか、薄青い銀化彩色が生じ、連結溝の縁もわずかに銀化し、白い粉状物質は銀化と関連します(9-11枚め)。 ビーズの連結部には溝があり、溝を少し深くし切断すればリング(指輪)・ビーズとなります。ただ、やや大のビーズでは、本来は切れた線(溝)が繋がる部分で上下にズレが見られます(12枚め)。 バイエルン森林地域のビーズ業者は、北部ボヘミア業者との競争のため、19Cには以前の多様な制法を炉巻き製法に絞り、同地域ビーズ製法としました。ボタン・ビーズの報告書では、炉巻きビーズ製法は、鉄のワイヤーを融解ガラスの入った、炉の坩堝に浸し、ワイヤーを回し必要サイズまで続けます。炉からビーズを離しナイフで胎を滑らかにし、焼きなまし鍋に置きます。 本品連結部に残るズレは、ナイフで溝を施す時に生じ、同製法が定着した19Cの制作と想定され、1800年代前半との一般的な指摘にほぼ合致します。 本品と類似の指輪ビーズは、前3-前2C頃にバイエルンやボヘミアのケルトの居住・製造拠点で制作され、南部ドイツのビーズ業は古代指輪ビーズを再興したと見なせます。銀化した本品は、アフリカで人気を得た、ケルト・ビーズに似た、興味の尽きないビーズです。サイズ(大)高さ 約11㍉ 幅 約11㍉ 孔径 約5㍉